ゲーム関連株決算まとめ（2017年第3Q）

ゲーム関連株の2017年第三四半期決算が出揃いましたので、まとめてみました。

やはり今回も注目は任天堂（7974）でしょうか。

営業利益は前年同期よりも減少していますが、為替とポケモンGOの影響で純利益は増加しています。

評価は分かれるところでしょうが、任天堂が関わるコンテンツはハマればあっという間にブームになる、ということを証明したという意味ではポジティブな評価もでき得るのではないでしょうか。

この3月には新型ゲーム機スイッチが発売になりますが、自社タイトルに加え、サードパーティからのロイヤリティ収入で稼ぐという任天堂の勝利の方程式が崩れて久しい昨今では（決算的に）多大な期待をかけるのは酷かと思っています。

それよりもスマホで発売された（される）ファイアーエムブレムとどうぶつの森がどこまで受け入れられるのかが重要と考えています。

昨年配信されたiOS版「スーパーマリオラン」は任天堂自身の期待ほどの成果を上げていない（2017/2/18現在、売り上げランキングで100位前後）ようですが、ファイアーエムブレムは今のところ悪くないランキング（2017/2/18現在、売り上げランキングで4位）です。

市場はスイッチに対するある種の失望を株価に折り込みに行っているようですが、これらスマホアプリにはまだ期待を持っていると思われます。

ですので、ファイアーエムブレムとどうぶつの森の今後の動向には要注目と思います。

他社については、ガンホーやグリーなど漸減傾向から脱しきれない企業もあるものの、だいたいは会社予想に対して概ね順調ではないかと思います。

[コード]会社名	売上高	営業利益	短評（現状と今後の個人的分析）
[2121]mixi	1429億	565億	モンストは減少傾向。ゲーム以外の成長ドライバーを作れるかが鍵?
[2432]DeNA	1087億	186億	不祥事の影響は限定的か。ゲームは縮小も任天堂との協業で補いそう。ZMPと提携解消で自動運転事業への道は険しい？
[3632]グリー	302億	40億	第二四半期決算。ゲームアプリはまだ減少中。VR施設事業に未来をかける。
[3635]コーエーテクモ	241億円	34億円	開発費高騰で利益減もゲームは好調か。新規タイトル「仁王」も好調
[3668]コロプラ	144億円	36億円	白猫、黒猫ともそろそろ飽きられてきたか？ 今後はVRを活かした楽しい猫ソフトを開発できるか
[3723]日本ファルコム	2.8億円	1.4億円	有力タイトルの発売がない割に利益減少幅は限定的。 海外でのIP認知向上に期待
[3765]ガンホーオンライン	614億円	266億円	パズドラ中国版は撤退。海外展望が見えず漸減止まらない。 小ヒットの積み上げでの成長にかけたいところか
[3851]日本一ソフトウェア	24億円	2.2億円	"有力タイトルなく売上、利益とも前期より落ち込む。 新しいタイトルが欲しいところ。スイッチよりスマホ展開に期待すべきか？
[4334]ユークス	32億円	3.8億円	ゲーム開発は縮小傾向。ARアイドルプロジェクトが一心に期待を集める。
[4644]イマジニア	28億円	3.2億円	既存スマホアプリ苦戦。新規LINEゲームに期待がかかる
[6460]セガサミー	2857億円	350億円	龍が如くやファンタシースターなど主力タイトル好調。パチスロも好調。IRは未知数も期待できるか。
[6758]ソニー	56996億円	1943億円	PSプラスやVRでの利益で映画部門の減損を補填。さらなる自社タイトルの充実が欲しいところ。 さらにVRの品薄を解消するのが課題か
[6791]日本コロムビア	105億円	16.9億円	音楽事業好調。3DS「すみっこぐらし」はロングヒットの兆しか
[7974]任天堂	4700億円	200億円	為替に救われた感もポケモンGOの利益も積み上げたのは希望あり？ スイッチはWiiUより売れるかどうかの勝負か。FEなどスマホアプリ期待
[9468]カドカワ	1504億円	73億円	ニコニコ動画の失速を「君の名は。」と「ダークソウル3」で支える 豊富な自社IPを活かし切る戦略が必要か。
[9684]スクウェアエニックス	1900億円	214億円	DQとFFを描くプラットフォームに展開で安定的に稼ぐ。 来期もDQ11で順調か。海外での成長への道筋は不透明"
[9697]カプコン	535億円	51億円	前期モンハンクロスの反動減。VRの本命銘柄の１つと思われるがまずがバイオ7の売上を見たい。
[9766]コナミ	1639億円	295億円	全部門増収で好調。スマホのパワプロが好調。IR事業への期待高まる。 コンシューマの成長戦略が欲しいが実際は縮小か？