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任天堂の今後を少し考えてみる

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昨日iPhone参入が電撃的に発表された任天堂ですが、今後について考えてみます。

 

ここ数年、コンシューマゲーム事業については苦境に陥っている同社ですが、今後もこの分野においてはやはりかつてのような隆盛はなかなか望みにくいかなと考えます。

 

原因としては、もちろんマスコミなどで言われる通り、スマホの台頭、趣味の多様化、日本の少子化問題などもあるでしょうが、もうひとつコンシューマゲーム事業自体の素地の変化もあると思います。

 

それはゲームのハードを買っても、昔に比べて中古で売るのが容易になったのが大きな理由としてあるのではないでしょうか。

 

ファミコン、スーパーファミコン時代はあるゲームソフトで遊びたくて、ゲーム機を買っても遊び終わった後にそれを売る手段(ヤフオク、アマゾン、ブックオフなど)がまだ確立されていませんでした。そのため、家でハードを寝かせておくかそれも勿体無いから他のゲームソフトで遊んでみるか、となりやすいですが、今や遊び終われば、そこそこの値段でハード、ソフトとも中古として簡単に売ることができる時代です。

 

なので、1人のゲームユーザーが複数本のゲームソフトを買うハードルは上がっていると言えます。

 

そういう意味で、簡単にゲーム機を売らずに継続してゲームを続けてくれるゲーマー層は今まで以上にゲーム会社にとって重要な存在になっていますが、任天堂は日本でも世界でもこの層をうまく取り込んでいるようには見えません。

 

WiiUではゲーマー層重視を明確に打ち出しましたが、完全に失敗してしまいました。

 

これを打開するためにはあまりよい手段は思い当たりませんが、以下ぐらいしかないかなと思います。

・ライトユーザーがゲーム機を売らないようにする。

→そんなことできるならすでにしてるわ!って感じですね(笑)

でも手をこまねいている訳にはいきません。例えば、バーチャルコンソールを少し現代風にアレンジ(難易度の調整、間にストーリームービーを入れてみる等)、クリアするとポイントがもらえるようにして、ある程度ポイントが貯まると、ご褒美に別の一本がもらえる、それを宣伝告知してライトユーザーに集まってもらうとかはどうでしょうか。過去の資産が豊富な任天堂、これをもっと活かすという考えです。

 

・ゲーマー層の好むゲームを集める

→欧米でPS4が歴代最高の売れ行きを示している通り、コンシューマゲームはまだ衰退市場ではなく成長市場であると思います。

WiiUは特殊なギミックなどで失敗しましたが、NXは体力のないソフトウェアハウスにも余計な開発工数がかからずに開発できるようになってほしいです。これは今さら言ってももうNXの仕様は固まっているので、仕方がないことなんですが…。

 

・個人、インディクリエイターをさらに開発しやすい環境を提供する

→残念ながら廃止されましたが、PSVitaで個人やインディーズメーカーが手軽にゲーム開発をできるPlaystation Mobile SDKという統合開発環境がありました。

これを使えば、PSVita用アプリを比較的容易に個人や少人数で開発できるというものです。

iPhoneやアンドロイド用には同様の開発環境が用意されていますが、コンシューマゲーム用の開発環境は現在、個人開発者が手を出すにはややハードルが高い状況です。

3DSやWiiU用の開発環境として、NINTENDO DEVELOPER STUDIOというものがありますが開発はできても、実機上で発売するにはテスト用の機材を数十万円かけて購入する必要があり、なかなか買うには勇気が要ります。

これをなんとかハードルを下げることで、インディゲームから、面白いソフト、それもコンシューマ機ならではのソフトが出るのではないかという期待です。もちろん、つまらないゲームだらけにならないよう一定の歯止めは必要と思います。

 

・徐々にスマホにシフトする

→コンシューマゲーム機で長期的に継続的にかつてのような成果を任天堂が上げるのは難しい今、一番現実的なのはスマホゲームで任天堂がイニシアチブを取りながら、できた余裕でコンシューマゲーム事業を続けることなのかもしれません。

極端に言えば、今のトランプ事業のような形にコンシューマゲーム事業がなっていくという形です。

スマホゲームも競争が激しい現実がありますので、そう簡単ではないですが、スマホは世界的に見れば億の単位でいきなりユーザーが存在するし、今後もある程度今の状況が続いていくことが予想されます。

その市場で生きて行こうとするのが自然なのかもしれません。

ただ、昨日発表されたスーパーマリオランはとても新鮮で見たこともないようなゲーム、というわけではないので、スマホ上でも何か画期的なゲームを生み出してほしいと期待します。

 

と、ダラダラと書いてみましたが、結論らしきものをだすのは非常に難しく、改めて任天堂の置かれた状況が並々ならぬものだということを感じます。

 

ただ、コンシューマゲーム事業の状況は大変ですが、まずはスマホゲームユーザーに「やっぱりゲーム機だよね」と言わせるゲームを作ってほしい、そう願っています。